first love【完】
そして、昨日も1度目があってそらされた。
気になり花壇にいる彼女を見ていたら、いつの間にかふらふらっと近づいて見つめてた。
そしたら、なんと!
花に向かい『俺を好き』と言い出した星谷さん…
その、微かに震える背中を見ていたら…思わず返事をしてしまってた。
自分の想いを押さえられなかったんだ…
…*…*…*…*…*…*…
『カレカノだ』と星谷さんに言ってから体育館に戻り、興奮と感動を押さえきれずに、真人に走りよる。
「マサッ!!たった今、星谷さんと
付き合えることになったっ!!」
叫んだ俺の声は、そんな大声ではなかったが体育館には伝わり、誰もが手を止めて俺を見た。
「はぁ?お、まえ…
マジか!?」
「あぁ!!カレカノって
さっき、言っちゃったよ!!」
「竜、相手は星谷さんだぞ。
念には念を入れた方がいい、
夜にでもメールしとけよ」
「へっ?メール…」
「まさか、連絡先も交換してないのか?
お前バカだろ…今すぐ行けっ!!」
そう真人に言われて、部員みんなの視線を浴びながらまた花壇に戻り連絡先を交換した。
部活中は先輩も後輩も関係なく、話をしたそうに俺をチラチラみたりソワソワしていたが、俺はそれさえも、嬉しさから分からなかった。