first love【完】
翌朝7:35…12時間も経たないうちにまた、咲希の家に来ていた。
…*…*…*…*…*…*…
玄関で、待っていると、4日ですっかりやつれてしまって青白い顔の咲希がリビングから、お母さんに支えられて出てきた。
「おはよう、桜井君。
来てもらってありがとう。
咲希ちゃんね、やはり、今日は学校
無理だから、今、少し
この子の部屋に上がって」
「おはようございます、
咲希、おはよう、上がっていい?」
「ぉはよう…どうぞ…」
ここから走って10分くらいだから、8時までは大丈夫だななんて思いながら上がらせて貰う。
…*…*…*…*…*…*…
咲希の部屋の床に、向き合って座る。
「咲希っ、下田さんとの噂は、
全部間違いだから…俺は
俺の好きな彼女は、今でも、これからも
咲希だけだからっ
嫌な思いさせて、ごめんっ!!」
とにかく素直にならなければ、真人の言葉じゃないが、咲希を失いかねない…本気でそう思ったから恥とかそんなのは、捨て置いてちゃんと咲希に向き合いたかった。
思いきり頭を下げて「ごめん」と言った俺…
咲希は無言のままだ。
俺はそのまま続けた。
「下田さんと話したり出掛けたのは
咲希の誕生日のことを
相談に乗ると言われて…」