first love【完】


夏休みの午後3時…結構な人混みだったが、竜が手を…しっかりと握ってくれて安心。


今日は夜9時まで開館しているから、この時間に来ても焦らず観て回れた。


定番イルカショーは期待に違わず、爆笑や感嘆の声が溢れるなか楽しんだ。


7時過ぎ…館内のレストランで食事をし、誕生日なのでケーキも頼んでくれて、とっても幸せ。


すると、誕生日とつい口から出ると、「何か証明出来ますか?」と聞かれ、持っていた保険証カードを見せると、「誕生日のサービスです」と、ポラロイドでの写真と、ケーキが少し豪華にデコレーションされ、記念にと水族館のストラップを渡してくれた。


思いがけないことに、二人で感激し、ケーキを美味しく頂いた。


「竜、今日は本当に
ほんとに、ありがとう…
今までで一番の誕生日になりました。」


レストランを出て、出口に近いおみやげコーナーへ向かう、水槽トンネルの途中で伝えた。


「ほんと?喜んで貰えてよかったぁ~
デートなんて、俺達、初だったから
マジ緊張したぁ」


「デート…」


「えっ…デートでしょ?
あれっ?違うの?」



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