first love【完】
恐怖の日々*
『重い気持ち』咲希side
今私は病院のベッドに寝てる。
なんでこんなことになったのか…思い返す。
…*…*…*…*…*…*…
思えば1ヶ月前の夏休み半ばから既にこの恐怖は始まってたんだ…
家のポストに切手のないピンクの封筒があり、最初我が家では義希宛のラブレターかなぁなんて、ニヤニヤしながら開けた。
が、中には……
私が写る写真が数枚とピンクの便箋に“迎えにいくからね”と書かれたもの。
写真は家から出るところ、夕方買い物している駅前を歩くところなどだ。
見たとたんに3人の顔色は最悪のものとなり、私は崩れ落ち母親は震えてそれらを落とし、義希は直ぐに電話をかけた……
…*…*…*…*…*…*…
夏休みが終わりお守り作りも終わって、大会に入った竜達は毎日練習が遅く、私は先に帰ることにしていた。
市大会を勝利し、もうすぐ県大会二日目の、9月3週目にそれはいよいよ始まった。
水やりを済ませ、体育館をチラリと見てから足早に学校を出た火曜。
3年の女子の先輩が二人、私を待っていて逆らうまもなく腕を引っ張られた。
建物に隠れた駐車場の誰も居ない敷地で、いきなりお腹を蹴られて倒れてしまった。
いきなりのことで、何が起きたのかさえよくわからない状況で話し出した先輩。
「あんた、まだ別れないの?」