first love【完】
“親友”咲希side
竜がご飯の後、帰っていった。
バイバイするのはいつも、寂しい。
でも、明日からは私もまた学校に行かれるし、事件も終わったから安心。
お風呂に入りながら『真凛ちゃんどうしたかな』と考える。
…*…*…*…*…*…*…
2年になって、やはり親しい友達は居なくて、私の毎日は静かに過ぎてた。
4月の半ばに真凛ちゃんが話しかけてくれるようになった。
最初は…なんだったかな?
確か…「その髪の毛って何のシャンプー?」って体育の着替えの時にいきなり後ろから髪をクンクンしながら聞いてきたんだ。
びっくりして直ぐには答えられなくて、でも、真凛ちゃんはニッコリしたまま、急かすことなく返事を待ってくれて、授業に初めて遅れながら、それでも楽しく会話が出来たのを覚えてる。
それからは、休み時間毎に少しずつ話を積み重ね、名字から名前呼びになり、「桜井君と付き合ってるの?」と聞かれて、さらに行動を一緒にとることも増えて、気がついたら“親友”になってた。
練習試合で白枝の後藤さんともめたときに、夜、メールをくれた。
『咲希ちゃんよく頑張ったね、かっこよかったぁ。あんな大声出ちゃうんだね!!またまたさらに咲希ちゃんが大好きになっちゃった。』