first love【完】
涙が頬を落ちていくのを見たとき、何をしてんだっ!!って、自分に腹が立った…。
それと同時に、涙って美しいんだと、不謹慎にも初めて感じてた。
俺ってバスケやってるときも、たまにそうだけど…あんまり周りが気にならない分、つっ走りやすいんだよなぁ…。
付き合ったことなくて、彼女に何をしてあげたらいいのか分からなくて、真人に聞いた。
そしたら自分が嬉しい楽しいって思うことは、たいてい相手もそうだなんてアドバイスをもらった。
人に見られたり注目されることには慣れてて、恥ずかしさがない俺は、彼女の羞恥には気遣いできなかった。
でも、一緒にいたいし、いろんなことを知りたい。
これは、どうすればいいんだろ?
嫌がってるわけじゃなかったし…弁当も無理矢理な感じはなかった。
…俺が…一緒に居たいんだから、そうして、彼女のことを守るしか…ないよな?
今日みたいに、泣かせないように。
うわぁ~、なんか俺…変わったかな?
兄貴が聞いたら爆笑されそうだ。
なんか、頭の中が星谷さんだらけだ(笑)
でも、そんな自分が嫌いじゃない。
今日も体育館、見に来てくれるかな?