first love【完】
…*…*…*…*…*…*…
10分程で店に着き、席に案内される。
ドリンクバーを頼むと、それぞれ飲み物を取りに行き、また席に戻った。
その間、店内では桜井君は注目の的。
私は同じ席にいるのが、なんだか苦しくてアイスティのストローをいじりながら、下を向いていた。
「咲希はアイスティにしたの?
俺はコーラ♪」
そう言いながら向かいに座り、ゴクゴクと飲んでいく。
その、余りにも周りを気にしないふつ~な態度に、なんだか、人目を気にしてオドオドしていた自分がおかしくて、緊張もとれてきた。
「咲希のお兄さんてさ、
双子って言ってたけど、あんま
似てない?
ちらっとしか見なかったけど
かなり、雰囲気も違う気がした」
誰もが兄と私を見るともつ疑問。
「はい(^_^)皆さんに言われます。
二卵性ですし、男女だと普通の
兄妹くらいみたいですよ。
だから、身長差もあるし…
たいていは年の離れた兄だって
言われちゃいます、ふふっ…」
まだ、付き合いだして3日目…
でも、私にとってはとても濃い3日だった。
5時過ぎまで話していると、テーブルに出していた私の携帯が震えた。
確認すると、“義希”。