first love【完】

『よっしゃぁ』竜斗side



「あんたさ、いい加減
自分の無様さを周りにさらけ出すの
やめた方がいいんじゃねぇ?
これだけの人間がいて、お前に同調
するやつは誰もいないぜ?」


俺の周りのやつらは“そうだ”と言わんばかりに頷いてる。


「わ、わたしはっ、竜、と
付き合ってるんです…
だからっ…もう、構わないで下さぃ…
お願いし、ます…」


咲希が震えながら、後藤に話す。


これ以上の騒ぎは、逆ギレさせてしまうかもしれない。


そうしたら、咲希が一番に危ない。


「後藤さん?だっけか…
咲希に話しあるなら俺が付き添うから、
二人にはしない。」


苛ついた顔をしながらも俺と咲希と、周りを見回し…


「話させてくれ…」


それを聞き、義希と真人がそれぞれのメンバーと体育館へ引き上げていった。


俺と咲希と、後藤は静かになったそこにしばらく無言でたたずんでた。


「ご、後藤、さん…春の…
こと…正直言うと…まだ、許せない、です
でも…私、は前に進みたい…
竜と、一緒に…です。
だから、もう、記憶の…一番奥で…
思い出さない…です…
後藤さん、も、そうして…下さい…」


そこまで言って頭を下げる咲希。


後藤はただこちらをじっと見てる。


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