幸せの選択
「ごめん。困らせるつもりじゃないんだ。ただ、無防備に着いてくるお前に仕返ししたくなっただけ」

「仕返し?」



このシチュエーションに、まったくそぐわないフレーズだったから、オウムのように繰り返すだけになってしまった。


「そっ。俺だけ嬉しくて舞い上がってるのもシャクだから。と言っても、俺の失恋は始まる前から決まってたな」


そういってドライバーに「ここで」と告げ、タクシーを停めた


< 113 / 760 >

この作品をシェア

pagetop