幸せの選択
今思えば、あのときなぜ思い止まらせなかったのかと、後悔だけが残る。

さしばらくして弘之が目指したのは、『弁護士』という道だった。


法学とは無縁の理系だった弘之が、なぜその道を選んだのかは、未だにしらない。



とはいえ、元々頭の良かった弘之だから試験勉強は順調で、翌年の予備試験合格は、周囲も驚いた。


弁護士になるための司法試験は、数年前に改定され、予備試験または、法科大学院を卒業後5年以内に司法試験を突破しないと、弁護士への道が途絶えてしまう。

しかも、チャンスは3回。
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