幸せの選択
ごめん。でもさ、あの時『オカモト』だって言ったら、来なかっただろ?」

「………うん。そうかも…」


ーーいや、確実に来なかった


ふと晃樹を見上げると、その先に頷きながら私を見つめるおじいさん…いや、社長と目があった。

「それで、三島さんは、いつから働いてもらえますか?」

「……えっ?」



「今の会社との契約もあるでしょうから、三島さんの都合がいいように決めてください」


「………」

突然の申し出に、驚くことしかできない私を見て、プッと晃樹が吹き出した。


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