幸せの選択
彼らが戻るのを見送って、自分のデスクにもどる

さっき感じた事を証明するように、小さな紙袋一つの私物。



自分がそれを望んだのだと言い聞かせながら、さっきもらった花束をその袋に入れた。



「それでは、失礼します」と大きな声でフロアに挨拶すると、数人だけがパーティションから顔を出してくれた。


顔を出した彼らも、一瞬ニッコリ労うような笑顔を見せると、すぐに顔を引っ込めた。



これ以上その場にいれるほど強い神経を持っていない私は、静かにその場を離れた。
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