幸せの選択
「思い出してくれた?前に一度会ったことあるのよ私達」


顔を少し傾けて、こっちを見つめるその品のよい顔立ち…

この前会った時はもっとバッチリメイクだったから、記憶の中のイメージが違うけどフワッと香るローズの香りが記憶を辿る



「河野さんのお店でお会いしました」


「そう。水沼玲衣(みずぬま れい)です。要とは高校からの古い付き合いよ。よろしくね」


いつの間にか握られた右手をブンブンと振られながら、課長へと視線を向ける。


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