幸せの選択
そばにあったティッシュを取り、私の頬をそっと拭いた。


「千秋ちゃん、彼とは別れなさい。それは、あなたの為でも、彼の為でもあるわ。彼がそこから成長するかは、彼の問題。あなたには関係のないことよ」



そして、隣の部屋へ携帯を取りに行き、どこかへ電話をかけ始めた。





「もしもし?ごめんなさいね、こんな朝早くから。ちょっと頼みたい事があって。うん?そうなのーー」


玲衣さんは、可愛らしく、時には甘えるような話し方で相手の人と会話している。

時々私の方を振り返り、頷いている。


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