幸せの選択
「私だって、好きで派遣社員無わけじゃありません。

私の就職活動中に、何とかショックがあって、一気に新卒採用する企業が減ってしまったんです」


そこまで息継ぎなしで一気に話したせいで、はぁはぁと息が切れる。
ゆっくり大きく息を吸ってまた話し始める。



「私にだって、やりたい仕事はありました。だけど、どんなに思ってもできない現実を受け入れた方がずっと楽になっちゃたんです」



これは、単なる八つ当たり。



そんな自覚はあったけど、言い始めると自分でも気付かないくらい溜まっていたものが溢れ出した。


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