幸せの選択
そんな佐々木さんの思い出の詰まったこの店の雰囲気を壊すことはしたくなかった。


だけど、今のままでは新しいお客さんが入りにくい。
雰囲気を壊すことなく、新しいものを取り入れることはとても難しい。



だけど、この店は私が初めて任された仕事。
それに。佐々木さんの人柄に触れるたびに、この店で楽しい時間を過ごしてもらいたいと思う気持ちが募る。





「三島さんのプランを見た時、この店に負けないようなコーヒー入れなくちゃっ手思ったんですよ。だから、ここへ直行して練習してるんですハハハ」


カップに注がれた漆黒のコーヒーを覗くと、ユラユラ揺れる自分の顔が映っている




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