幸せの選択

「営業部長は顔を出してすぐに退席するからお茶入らないし、課長と長谷さんはコーヒーで、営業部の係長は――」


「ぷっ！千秋、独り言でかい」



「えっ？」



振り返ると、給湯室の入口に腕を組んで寄り掛かる晃樹





「晃樹！立ち聞き？」


「違うよ。今日の会議の準備お前も手伝ってこいって言われたから会議室行ったら誰もいないから、ここに来たの。

そしたら、中から大きな声がするから入っちゃまずいのかと思って覗いたら千秋の独り言だったってわけ」



「手伝うよ」と私が持っていたやかんを手にとって水を入れる晃樹。




「ありがとう」


「うん？」