幸せの選択
「いつになったら時間くれるの?」


「だから、仕事が忙しくて時間が取れないだけで、避けてなんて……」



「ふーん。じゃあ、今晩付き合ってくれる?」

「えっ?」



耳元に囁く晃樹。

至近距離過ぎて、もう1ミリも動けない






右側に晃樹の声を聞きながら、左の耳は会議室の外の足音を拾った。


誰かが近づいてくる!

それを分かってか分かってないのか、両脇を固定していた腕を私の背中にまわす晃樹。





「わ、分かった!今晩ね。遅くなってもいいなら……」


「オッケー。じゃあ、連絡待ってるね」


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