幸せの選択
∵°・.*.・゜∵*°・.∴*
予定通り始まったランチミーティング。
私は、部長が退席したのを確認して、全員にお茶出しを始める。
先にコーヒーの用意をしていると、隣に晃樹がやってきた。
「手伝うよ」
「えっ?あ、ありがとう。じゃあ、これお願い」
「オッケー」
持っていたカップを晃樹に手渡そうとすると、カップを渡す直前に手の甲をサラリと指でなぞられた。
「きゃっ!」
驚いて手を引っ込めた瞬間、カップは手を離れて落ちた。