幸せの選択
「えっ…」


その場にへたり込みたい気持ちを何とか振り切り、横目で晃樹の顔をにらむ。
だけど、そんな私のにらみも、クスリと笑って流された。



「千秋かわいい。動揺しちゃってんの」


「ちょっ……!ふざけないでよ」



「ふざけてないよ?触れたいから触れただけ」


「それがっ!」




思わず大声を出してしまった私の口は、晃樹の手で塞がれた。



「しーっ!また注目浴びたいの?」



ここが、職場で今は大事な会議中だった事をすっかり忘れていた私は、ハッとしてうんうん。と頷いて見せた。




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