幸せの選択
テキパキとテーブルの上を拭いて、片づけを終わらせた晃樹は、カップの乗ったワゴンを押しながら出口へと向かって歩いて行った。




「今晩、遅くなっても待ってるから」



ドアがしまる直前に、そう言い残して去って行った






「もう!」





残されたのは、私と晃樹の淹れてくれたコーヒ
もう一度座りなおして、ゆっくりと残りを飲み干す。



ゆっくりとしみ渡るような甘さに、さっきまで溢れだしそうだった不安が、きちんと整理される。




その代わり、「やってみようかな?」という感情が湧いてきた。




どんな困難が待っているか分からないけど、私は私にできることをしっかりやればいいんだと思う。




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