幸せの選択
「三島……お前の幸せってなんだろうな?」


「えっ?」





急に聞かれて、どう答えたらいいのか分からない。





「俺の幸せとお前の幸せが同じ方向ならいいのに……」



懇願する様な、苦しそうな声






「要さん?」




そういって、私を胸の中から解放した要さんはの顔は、爽やかないつもの顔だった。




「ごめん、ちょっとイタズラが過ぎた。もう戻っていいよ。お前も無理しすぎるなよ?」


カチャンとドアロックが開く。
さっきの言葉はなんだったんだろうかと、要さんの真意がつかめない私は、そのまま彼の顔を見つめることしかできない。




< 584 / 760 >

この作品をシェア

pagetop