幸せの選択
「ごめんね」
私もそのよこに屈み、晃樹の顔を見る。
階段を一気に走り上った背で、額に薄らと汗が滲んでいる
バックからハンカチを出して拭く
「千秋……」
「そんなに走らなくてもいいのに。私なんか放っておいても大丈夫だよ」
フフフと笑ってそう言うと、汗を拭いていた手を掴まれる。
そして、そのまま気付けば晃樹の胸の中
「追いかけるよ。しっかり見てないとどこの誰に連れてかれるか分からないだろ?」
「晃樹、ち、ちょっと……」
普段使われない裏口へ続くエレベーターホールだからとはいえ、ここはオフィス。
いつ誰が来てもおかしくない。
解放されようと必死に手を突っ張ってみても、やっぱり晃樹の力には適わない。
私もそのよこに屈み、晃樹の顔を見る。
階段を一気に走り上った背で、額に薄らと汗が滲んでいる
バックからハンカチを出して拭く
「千秋……」
「そんなに走らなくてもいいのに。私なんか放っておいても大丈夫だよ」
フフフと笑ってそう言うと、汗を拭いていた手を掴まれる。
そして、そのまま気付けば晃樹の胸の中
「追いかけるよ。しっかり見てないとどこの誰に連れてかれるか分からないだろ?」
「晃樹、ち、ちょっと……」
普段使われない裏口へ続くエレベーターホールだからとはいえ、ここはオフィス。
いつ誰が来てもおかしくない。
解放されようと必死に手を突っ張ってみても、やっぱり晃樹の力には適わない。