幸せの選択
「罪な女だね。三島ちゃん」



晃樹の後姿を呆然と見送っていると、後ろから突然声を掛けられた
声の主が誰かなんて、振り向かなくても分かる。




「いつからいました?」



「うーん。『答えを待つって決めた』のくだりからかな?」




「立ち聞きですか?」


振り返ると、ニンマリと笑う長谷さん。




「ちょっと、三島ちゃんがこんなトコで昼ドラやってるのが悪いんでしょ?」




「………はい。すみません」




ここが、職場だということは、100パーセント私を不利にした。





「まぁ、三島ちゃん主導じゃなかったみたいだけど?」



「………」
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