幸せの選択
疲れてないと否定しながらも、その顔は晴れない。


「戻ります?」


やっぱり疲れているんだと思って言ってみる。




「三島は帰りたいの?」


「えっ?」




もちろん帰りたくなんてない。
けど、要さんに無理してもらいたくはない。




「私は楽しいですよ。だけど、要さんに無理はしてほしくないです」


私の返事を聞き終わった要さんは、笑った。


「お前が楽しんでるのに、俺が楽しく無いわけないだろ?三島はもっと自分のために我が儘になった方がいいよ」


「我が儘ですか?」


「そう。回りはもっと自分の幸せのために我が儘だぞ?他人のことを気にしてたら、いつまでも幸せになれない」
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