幸せの選択
「この前も凄く喜んでたな」

「えへへ…この前は緊張してて……」



照れ笑いを向けると、視線が逸らされた



「………要さん?」


「あぁ」と言ったまま黙った

私は、要さんの次の言葉をじっと待つ




無言の時間

目の前には街の明かり




まっすぐ前を見つめながら、隣の要さんの様子を伺っていると、ゆっくりとこっちに向き直るのが視界の端に見えた。



私もゆっくりと要さんに向く




要さんの顔には、何かがユラユラ揺れている。
それが何なのかは分からない。


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