幸せの選択
用事を終えて保育園へ迎えに行くと、門に入る前から「ママぁー」と私を呼ぶ声がする。




「蘭!ただいま」

「おかえりママ」




汗だくになりながら泥だらけの手で、ギュッと抱きついてくる蘭。




蘭は私の娘。
今年4歳になる。



「ママ、今日だよね?渉のところにお泊りするの」


「そうだよ。真由ちゃんがおいしいご飯作ってくれるって言ってた」


「わぁい。早く帰えろ」




自分のカバンを取りに教室に走っていくわが子の背中を見ながら
こんな小さな日常こそが私の幸せなんだと実感する。





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