幸せの選択
「じゃあ、行こうか?」



「はい」




そっと差し出された手に、自分の手を重ねる。
ギュッと握られた手はいつも大きく私を包み込む




「今日は、サプライズがあるんだよ」



「えっ?サプライズ」

「そう。サプライズ」




「何だろう……」



「それはもちろん秘密だよ」





止められた車の助手席のドアを開けて立つ要さん

「ありがとう」と言うと「何が?」と言われる。




「いいの。ありがとうがいいたかったから」


「ふーん。相変わらず読めないね千秋は」



「そお?」

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