サクラサク(地味っ子②)
二人の生活

「・・・・聞いてるんだろ・・・」

「ええ。」

「NYじゃなかったのか?」

「そうね。でも、帰ってきたわ」

「すぐに、帰るくせに・・・4年間避けてたくせに・・・」

「もう、帰らないわ・・・それに、逃げない」

「・・・落ちぶれた俺を見て・・・・楽しむのか?・・・」

「そうね。それもいいかも」

蓮が、初めて顔を向けた

「馬鹿にするな!!!何がのぞみだ!!!!」

怒声をかぶせてくる

「馬鹿にしていないし・・・・のぞみもない・・・・」

「相変わらず、綺麗なママのお嬢様だなー欲のないやつなんか、

この世にはいないんだ。俺は、俺は汚いとこばかり見てきたんだー

梨園に群がるハイエナ達をなー」

叫び続ける蓮

「あら、私も汚いとこ見てきたは・・・・子供の頃から・・・

年季が違うのよ・・・・」

「フン・・・そうだったなぁ・・・結局、守られたままの甘ちゃんは

俺だったって訳か・・・・ハッハッハッーーーーーー」

乾いた声で笑い続ける蓮

「・・・今日は帰る。また来るわ」
< 15 / 176 >

この作品をシェア

pagetop