サクラサク(地味っ子②)
空港からタクシーに乗り、冬のNYを見ている
「蓮、このまま今日からお世話になるおたくに行くけど
いいかしら?」
「・・・・・おたく?・・・ホテルじゃなくて?」
「そうよ!あれ、言ってなかった?」
桜め、これは確信犯だ
「お前が、わざと言わなかったんだろ?」
「クス。そうかもしれないわね。」
そう言いながら、運転手に住所を伝えている
まだ、人と一緒に生活できるか・・・
不安からか・・・喉が渇く・・・・クソッ
最近は酒に逃げなくなっていたのに・・・
タクシーはマンハッタンでも、高級住宅街で知られる場所へ
ドアマンが立つコンドミニアムは、どこをどう見ても高級そうだ
桜のあとをついて行くと
ビィー
ベルの音と同時に、
「いらっしゃい!!」
可愛らしい感じの女性が招き入れてくれた
「久しぶり。あかり!!彼が幼馴染の「松平蓮さんでしょ!知っているわ」」
「蓮、こちらが綾瀬あかりさん」
にっこり微笑む彼女に好感を抱きながら
「はじめまして」
握手を交わした