サクラサク(地味っ子②)

桜を気に入った海は、桜から離れず

仕方がないので、そのまま、リビングに移動した

海が、眠ったことを確認し、一条兄弟は帰っていった

それから、桜はしばらく毎日やってきて、あかりや

海と過ごしていった

桜と過ごすことで、リハビリになり、また、桜に英語を

教えてもらい、日常会話ができるようになった

海を連れ、3人で公園に行ったり、買い物に行ったり

あかりの生活は、どんどん変わっていった

「でもね、後で聞いた話では・・・・全てけいちゃんの

企みだったんですって・・・かたや海のことでこもってし

いた私・・・・かたや彼と別れて呆然と過ごしている妹

彼曰く、海が二人を近づけるって確信してたんですって

なんといっても、桜はそれまでに本当に、戦争で体や心に

傷を負った子供に向き合ってきたから・・・海の扱いも

大丈夫だと・・・変な確信でしょ」

苦笑しながら話すあかりに、蓮もなんといっていいのか

分からなかった
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