サクラサク(地味っ子②)
二人の運命は、皮肉にも・・・・別れを用意していた
久しぶりの成田
本当は、来週帰国予定だったが、予定を早めて帰ってきた
バックパックを持って、乗り込んだ電車
「・・・・・?」
一瞬、目を疑った
”スクープ 歌舞伎界のプリンス 夜のお遊び”
私は電車を降り、改札を抜け、コンビニを探した
手にとった雑誌
怖くて、開くことができない
取り敢えず、家には帰らず
都内のホテルに泊まった
ピーポーン
呆然としながら、開けた扉の前には
帰国をメールしたさゆりと、心配した靖典
時計を見ると、深夜11時
真っ暗な部屋に、明かりを付けるさゆり
ベットの上の雑誌を見つけ、顔をしかめる靖典
「蓮には?」
私が首を振ると
ハァーとため息をつく靖典