大切なもの
そして昼休み。



「よし、できたああ!!!!」



手紙の内容はこうだ。





類君へ

いきなりごめんなさい><!


類君はスポーツが上手って墨田小出身の子ききました。


私はすごくスポーツが苦手で…もしよかったらいつか一緒にしましょう!


もしよかったらメアド教えてください。


OKだったら裏にメアドを書いて靴の中に入れておいてくれたら嬉しいです。


           小川ゆきより





やっぱり「好きです」と書くのには恥ずかしく抵抗があったから、


せめて「メアド教えてください」にして!とえっちゃんにお願いして、こういう内容になった。


これをいつもより何倍か丁寧に気持ちを込めて折って、



「あ、みんな…もしこれでメアド教えてもらったらメールちゃんとするね…」



と言った。


みんなは「うん!」と答えてくれた。


えっちゃんは


「もしメアド教えてもらえたら明日からGWやし、いっぱい遊んでアピりよ♪」


といってくれた。



私は


「うん!」


と言った。






一応メアド聞くのも告白のうち!?だよね…成功してくれ占い…!と心の中で言い聞かせ、でもやっぱ手紙渡すのってかなり恥ずかしいよなあ…


…とかいろいろ考えている時にはもう遅かった。












いっちゃんが類君の靴箱に手紙を置いていた。




(…いっちゃん行動早っ!!!でも!これでもし成功したらテレビの占いのお陰♪)


そう、テレビを信じ、類君からの返事を待っていた。
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