大切なもの
それから何日か過ぎたある日…






「小川!!」


慎二の声だ。


「ん?」


「類がな、松田に「「ごめん、もう告ったこと忘れていいよ」」っち言ったって!!」


「嘘お!?」


私はやっぱり性格に振り回されたな。って思った。


「あ、じゃあちょっと結衣ちゃんのところにいってくる!」


「うん。」



そして私は3組へ…


「結衣ちゃん!?」


「ゆきちゃん!何?」


「あっ、あのね、類君に、「「もう告白のこと忘れていいよ」」って言われたの!?」


「うん♪」


うわ~…よくこんな笑顔でこのことを話せるなあ…と思いながらも話を続けた。


「もう…悩んでたのにいいの??」

「うん。別にいいよ。また何かあったらよろしくね♪」


と言って結衣ちゃんはその場を去っていった…




はあ。さすが顔だけ。


もっと類君の気持ち考えろよな…そう思った。




…私はゆっくり4組に帰った。


帰り着くと、慎二の元気な声が降り注いでくる。


「小川!?松田どうやった??」


「元気そうやったー…さすが顔だけだよね」


「類も悩んだやろうになあ…まあこれからやなっ!」


「そうやね!!」


私はどんな形でも慎二と話せる毎日が嬉しかった。

だから少し結衣ちゃんには、私と慎二が話す機会をくれたことを感謝。




でも…類君かわいそうだなあ…


絶対結衣ちゃん手に入れるつもりだったやろうになあ。


可愛い彼女振ってまで結衣ちゃんの元に行くとは、(顔は)凄くタイプだったんだろうなあ。と感じる私。












…しかし結衣ちゃんからの相談を受けなくなってから、しばらくして、私の元に結衣ちゃんからのこういう手紙が届いた。




その内容は…
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