大切なもの
「…1学期の終業式が明日だから…気持ちだけ伝えてみるよ」
…自分の胸の中では、「何よりも慎二と結衣ちゃんとの付き合っているのが見たくない」という気持ちが大きかった。
「わかった!!!わたしは結衣ちゃんよりゆきちゃんに成功してほしいから、協力するね!!!」
私と結衣ちゃんと楓ちゃんは同じ小学校出身だから、楓ちゃんも、結衣ちゃんの性格を踏まえて、そう言ってくれたんだと思う。
…楓ちゃん、教えてくれてありがとう。
そのときは胸がいっぱいで声が出なかったけど、本当にありがとう。
「…んじゃあ今晩はいろいろ言葉考えるね。」
「うん!!!私も協力したいから、悩んだこととかあったら電話してね。」
「ありがとう。じゃあ教室戻ろう。」
…そう言ってさっきと変わりない教室に入った。
その日の夜。
「うーん…実際目の当たりにするとすごく恥ずかしいよね」
私は冷静になって色々考えてみた。
(だって…告るってゆってもどういう風に?
もしひどい振られかたしたら…どうしよう)
とその時、
プルルルル…
「あ、電話や」
私が受話器を取ると、