大切なもの
みんなそれぞれ、思ってることは異なりながらも、数日後のお祭りを心待ちにしていた。














そして…







お祭り当日。





私は、伸ばしかけの中途半端の髪を

コンコルドでアップにし、

ついこの間買ったばかりの

ボーダーのタンクに、黄色いキャミと、ハーフパンツ、サンダルを合わせた。

アクセサリーとしてハートのネックレスも身につけた。

ちょっと普段とは違うところも見せ、お祭りも楽しむ…という感じのコーディネートを考えていた。










「ゆき~い!!」


「あ、千穂っ!」




私は最初に千穂と会った。







千穂はいつも結んでいる髪の毛を下ろし

水玉のキャミに黒い七分のシャツに

千穂に似合うめちゃ可愛いスカートを履いて、

お祭りにあうメイクをしていた。


すごく可愛いし、やっぱりクラスの男子と一緒にお祭りを回るということで少しは意識してきたんだろう。




「千穂メイク気合いはいってるねー♪」


「そうかなあ。お姉ちゃんにしてもらったんやけど」


「でも千穂に似合ってて可愛いよ!」


「ゆきもアップ似合うねーっ。」


「そんなことないしっ!じゃあ慎二と弘太郎を気長に待ちますか…」




と、その時



「小川ーっ!福島ーっ!!」


慎二の声がした。



振り向くと、慎二と弘太郎の姿が。






「遅れてごめんな!」


「うんうん!こっちも今来たとこー☆」





ヤバイ…こんな時間に慎二と会えるなんて何か嬉しいっ…!

しかもこれから4人で行動っ♪














幸せだよなあ。





「よーしっ!じゃあ屋台回りますかっ!」


「「「うんっ♪」」」





そう言い、屋台を回り続けた。
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