大切なもの
そして3時間目。


担任の口からこのような言葉が。


「はい、じゃあこの時間は自己紹介の時間にしようと思うのですが、みんなの前で自己紹介はやっぱり恥ずかしいよね?
だからまずは隣の人と自分のことを紹介し合いましょう!この紙にお互い隣の人のことを書いてください!」


そうして紙が配られた。


えっと…最初の欄は、「隣の人の名前」。



…名前を聞くか。もうネームプレート見たから知ってるけど。



とその時。




私の愛用消しゴムが「一期○会」というキャラクターで、


慎二は「一○一会」をちょっと流行っているエロい漫画、「い○ご100%」と思いこんだのかわからないけど、私に向かって、



「えーお前いち○100%好きなんー?」












…第二印象、最悪。




私は確かに小学校の頃色々エロい話とかもしてたけど、


いくらエロくても第一言目がこれじゃあね…




「ななな、何言ってんの!?」


「え?だってこの消しゴムいち○100%じゃないん?」


「違う!!一期○会ってゆーの!!」


「名前似てるな!ふうーん」




なっ…何コイツ…


あ、でもいいや。一応向こうから話すキッカケ作ってくれたし…



「…名前教えてっ!!」


「あ、高木慎二です」


心の中でもう知ってるよ!!!と思いながらも自分の紙に“高木慎二”と記入。


「お前は?」


いきなりまたお前ですか…


「私は小川ゆき。」


「へえ!“小川”ってゆーんだ!」




こいつ…本気で私の名前知らなかったなっ…?!



「出身の小学校教えて。」


「オレ、墨田小!お前は?」


「私は青葉小…あっ、好きなスポーツ教えて?」




…そういう感じに会話は進んでいった。

















高木慎二。


性格エロい。


私の心にそう刻まれた。


…今日の高木慎二との絡みはここまで。


それから時間は過ぎ、一目かっこいいと思っている類君に視線を送り、渚にバイバイを言いその日は終了。










…この日からだよ。

少しだけ4組も悪くないかなって思い始めたのは。
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