【短編】絡まる糸
「──え?」



「何? なんか予定、ある?」


「だ、だって……いつもそんなこと、言わないじゃん……」


「たまにはいいだろ」



彼はそう言うと、あたしの返事も聞かずにバスルームに消えた。



「なによ、いきなり……」



無意識にゆるんだ頬を押さえながら、あたしもバスタオルを体に巻きつけた──。



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