続☆恋×彼氏×元カレ☆
「そうみたいだな」
拓海は俺の横にいるままだけど、ただ事じゃないと感じたのか、口を挟まないでいてくれている。
「俺、佐々木が好きですから」
…やっぱりな。
わかってはいた。
俺を目の前にして言うってことは、宣戦布告か…?
「誰だって見てればわかる。知ってたよ。愛梨は気づいてないみたいだけど…」
「…そうですか。俺、今日の試合、負けませんから。」
「それは俺も同じ。君に負けない。」
俺が伝えると、そいつは俺の横を抜け、会場に戻っていった。
「…ヨシ…いまの」
拓海が話しかけてきた。
「ん?愛梨の高校のやつ。俺のライバルだよ。」
「愛梨ちゃんのこと好きなんだあいつ」
「あぁ」
「あいつ…分かりやすすぎるくらい、態度に出てるな」
だよな…。
気づかない愛梨が不思議だ。
愛梨鈍感だな…。
ちょっと苦労する俺。
きっと、試合が終わったらあいつは愛梨に告白するだろうな…。
男の勘として…。
愛梨に行為を寄せるものとして…。
感じることだ…。