オトナのキュンラブ†堕落~人でなしの恋†『色悪』シリーズ
ひとつひとつボタンが外れるたびに、私の理性も解き放たれていく。
ブラウスを肩から滑らせるように足元に落としたあと、スカートの中へ両手を入れ、体を折ってストッキングを下ろした。
足元に丸まったストッキングを踏み、スカートのファスナーを下ろして手を離すと、ふわりと花のように広がって落ちた。
その花の中から抜け出して、下着だけの姿で凌を見つめる。
凌の気だるげな視線の中で私は躊躇うことなく下着も脱いだ。
「凌…」
生まれたままの姿で、凌の肩をソファーの背に押し付けるように上にのしかかる。
相変わらず動こうとしない凌の膝に跨り、私はしっとり艶を帯びる冷たい凌の黒髪の中に指を滑り込ませた。
「あなたを、抱くわ」
今までの私は、誰かが与えてくれるものをただ待っているだけだった。
自ら手を伸ばして拒絶されたり手に入らなかったときに傷つくのが怖かったから。
でも、それでは本当に欲しいものは手に入らない。
本当に手に入れたいのなら、傷を負うことを怖れてはいられない。
たとえそれが誰かを傷つけることになっても。
「っん、ン…」
私は凌の唇に深く唇を重ね、舌に舌を絡めて吸った。
唇の角度を変えながら凌のシャツのボタンを外し、はだけた内側に両手を差し入れ素肌を撫でる。
ひんやりとシルクのような手触りの肌の下に、着痩せする凌の硬い筋肉を感じた
「リョ、ウ…」
激しいキスのせいでこぼれた唾液が仰け反った凌の喉から鎖骨に伝うのを、私は鎖骨から喉仏へと舐め上げた。