恋とくまとばんそうこう
かァァッと頬が熱くなる。
俊は思わず自分の顔を手で覆った。
ダメだ。
本物の爆弾がこんな所にあった。
ああ、もう。
俊はどうしようもなくなり、目を丸くしている彼女に手を伸ばす。
とまどっている暇なんて無かった。
ふわりと触れる制服の感触を。
彼女の体を。
彼女の甘い髪の匂いを。
全部抱きしめる。
たまらなかった。
「…やっと、貰えた。」
彼女の肩に顔をうずめ、泣きそうになる。
「ずっと、ずっと、…欲しかったんだ。」
俊の背中に、震える細い手がおずおずと回ってきたのは、ちょうど日が見えなくなった時の事だった。