恋とくまとばんそうこう
【私のどこを好きなんだろう4】

「ごほごほっ…。……。はぁ。んー…、もしかして、元木さん辺りになにか言われた?(というか吹き込まれた…?)」

「え?」

「えっと気にしなくていいから色々と…」←(色々と想像中。)←(そして口元を覆う。)

「でも、昨日…。」

「ん?」

「ま、魔性って…。」

「ああ、そういう事か。」


不安気な瞳で見上げる澄香に、優しく苦笑いする滝井くん。

「そっちの、そっちの方じゃなくて。…そうじゃなくて。…俺が、随分と澄香にヤられてるって話。」

キュッと手を繋いでくる滝井少年。

「….あ、….う、ん。……。」

赤面通り越して真顔で固まる澄香。←ふわふわした感覚でかろうじて歩いている。


ふっ、と笑って澄香の手を引く滝井くん。

「…後、そっちの方面は…あーと、その。ゆっくりでいいから。…澄香が、気持ち整ったらで、…。」

「….ん?うん。」

(そっち方面…?)

「うん…。」←(また一人顔を手で覆い視線をそらす男子高校生。)









ズバリ、滝井くんはムッツリです….!
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