Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
☆  ☆  ☆





 西に行けと言われたが、その道も容易に抜けられそうになかった。

 さっき手にした武器のおかげで、何とか少しづつは前に進んではいるが。


「待ち合わせの時間に間に合うかな~。だんだん自信なくなってきた」


 物影に隠れ、弾奏を取り替えながらミサトは呟く。


「向こうも無事に来るといいけど」


 あと少しで出口。


「あいつらなら無事に決まってんでしょ」

「あら、どうしてわかるの?」


 ユイの問い掛けに、ミサトは握りこぶしで答える。


「…あたし、あいつら信じてるもん。根性で生き抜くってね」

「…立派なご推測ね」


 ユイは苦笑した。

 そして、再び激しい銃撃戦が始まる。
< 103 / 207 >

この作品をシェア

pagetop