Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
 だが、今度は少し様子が違った。


「ユイさん、早く行ってください! 我々が加勢します!!」

「…また仲間?」


 ミサトが聞いた。

 ユイは頷く。


「あなた達も逃げなさい。相手の人数が多すぎる」


 その仲間達に向かって、ユイは言った。


「あなたが逃げ延びるのを確認したら、我々も後に続きます。ここから地下の駐車場に降りられます。お早く!」

「ユイ、こっち!」


 示されたドアに向かい、ミサトが振り返る。


「お気を付けください、ユイさん!」

「…あなた達も…」


 仲間の援護をもらい、二人は地下の駐車場に降り、車に乗り込む。

 エンジンをかけながら、ミサトはユイに聞いた。
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