Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
「八方塞がりか…」


 エイジは、タバコの煙を天井に向かって吐きながら言った。


「あ~、何だか腹が減ってきたよな」


 疲れた様子で、エイジは言った。


「テメェ作れよ。得意だろ」

「あァ、わかってるよ。ユイ、ここに食材はあるのか?」

「…さぁ…今はここ、使ってないし…缶詰くらいなら残ってるかも」

「ヤキトリ…」


 ぽつりと呟いたミサトに、缶詰を探そうと立ち上がったユイの動きが止まる。


「ヤキトリは…ないわね、確実に」


 だがエイジは、ある店のことを思い出していた。


「日本のヤキトリ屋か、ミサト?」


 レンを探しに、エイジが立ち寄ったあの店。

 そこの主人は、実は裏の世界に精通している人物だ。
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