Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
「ヤキトリ食いに日本まで行くのかよ」


 レンのボケぶりに、エイジは「黙ってろ」と言い放つ。


「聞いてみる価値はあるか、ミサト?」

「聞いてみないよりマシかもね」


 ミサトは答える。


「私は賛成よ。この街にいるよりも、日本の方が奴らも手を出しにくいだろうから」

「決まりだな」

「あなた達のパスポートは、私が用意するわ」


 ユイの言葉に、他の3人は耳を疑う。


「ちょっとユイ、まるであんたが行かないような言い方 …」

「そのとおりよ、ミサト。私は日本には行かないわ」

「どうして…!!」


 まだ食い下がるミサトに、エイジは首を横に振った。


「よく考えればわかるだろ、ミサト」

「そんなこと…!!」


 わかっている。

 ユイがこの街を離れられないのは、ホン・チャンヤーのことが一番の原因なのだろう。
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