Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
「わかった…だがな、俺たちは自分の意志で動くこ とに決めたんだ。もう、誰の指図も受けねェ」

「そうだな」


 店主は、微かに笑みを浮かべる。

 エイジは軽く手を上げると、部屋の出口に向かう。


「あ、それともう1つ」

「何だね」

「あんたも、俺達を生かすつもりなのか殺すつもりなのか知らねェが…もし、俺達に手を出しやがったら、その時は」

「分かってるよ。そのつもりはないがね…俺は」


 ならいいんだが、と、エイジは部屋を出ていった。


「やっぱり、お前は間違ってなかったな。あいつらならきっとやってくれる。――…そんな気がしてきたよ」


 パソコンの電源を入れ、店主は誰にともなく呟いた。
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