Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】

【4】

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 こんなに静かで落ち着いた夜は久しぶりだった。

 一人がけのソファに座り、エイジはブランデーを片手にタバコをふかしていた。

 その傍らで、レンは眼下に広 がる都会の町並みを見下ろしている。


「テメェも飲むか?」


 グラスをもう一つテーブルに置き、エイジは言った。


「…あのディスクは見たのか?」


 エイジの向かい側に座り、レンはグラスを手に取る。


「あァ。見事なモンだよ、本部のビルを建設する時点でもうすでに爆弾が仕込まれてる。もしあれが爆発したら、それこそテレビでよく見かけるビルの解体爆破みたいに、本部ビルは木っ端微塵だろうよ」

「ってことは、ハク老師はその時からすでに自分の組織の壊滅を目論んでいた」

「そうなるな」


 部屋の明かりは、必要最低限に押さえている。

 間接照明だけの薄暗い室内は、グラスに入ったブランデーだけが、透き通った光を放っていた。
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