Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
「もう…たくさん泣いたから」


 エイジはドアを閉め、今まで座っていたソファにミサトを座らせた。

 そして自分は、ベッドに腰掛けて。


「帰るのはいいが、それからどうする?」

「ユイを、迎えに行く」


 ミサトは言った。


「あたし、分かったの。今のあたしには、もうエイジとレンとユイしかいない。他にもう、何もないもん…!!」


 言葉の後半は、もう殆ど叫びに近かった。


「そうだな。だがそれを言うなら、俺達も同じだ。そうだろ、レン?」

「あァ」


 レンは頷く。
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