Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
「ユイ…」
真っ暗な部屋に、一筋の光が差し込む。
「母さん…」
涙と口唇の端から流れる血をを拭うことも出来ずに、ユイは顔を上げる。
そこにはインホアが立っていた。
インホアは心配そうにユイに歩み寄り、その顔に手を伸ばした。
「大丈夫? …怪我は」
「触らないで」
「…ユイ…」
「今はあなたに会いたくない。早く戻って」
「聞いて、ユイ。私は」
「話なんてないわ。あなたに助けてもらう義理もない。今の自分の立場も考えて」
インホアは、まだ何かを言いかけて、やめた。
伸ばした手を、力なく下ろして。
そしてドアに向かって、ゆっくりと歩く。
真っ暗な部屋に、一筋の光が差し込む。
「母さん…」
涙と口唇の端から流れる血をを拭うことも出来ずに、ユイは顔を上げる。
そこにはインホアが立っていた。
インホアは心配そうにユイに歩み寄り、その顔に手を伸ばした。
「大丈夫? …怪我は」
「触らないで」
「…ユイ…」
「今はあなたに会いたくない。早く戻って」
「聞いて、ユイ。私は」
「話なんてないわ。あなたに助けてもらう義理もない。今の自分の立場も考えて」
インホアは、まだ何かを言いかけて、やめた。
伸ばした手を、力なく下ろして。
そしてドアに向かって、ゆっくりと歩く。